あした雨が上がったら #9 

2012.12.13 00:00|☆あした雨が上がったら 
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SungMin side

「話って?」

部屋に入るなり、本題に入ろうと切り出す。

「・・・そう警戒するなよ、仕事依頼だって言ったろ?まずは紹介してくれ。」

「・・・トゥギヒョン、こっちはこの会社の代表、ボンボンの二代目道楽息子のキム・ヒチョル。ヒチョルヒョン、うちの代表パク・ジョンス。」

「お前の紹介ってサイコー!!」

そう言って笑い転げるヒチョルに、戸惑いながらも『トゥギアカデミーのパクです。』といいながら手を差し出したイトゥクに、所在なさげなその手を横から『ヒチョルの弟のシウォンです。』といった長身の男が慌てて握った。

「・・・実は今回、うちが融資してレストランを開くことになりまして。」

シウォンと名乗った男が呼びつけた非礼を詫びて早速本題に切り込む。
兄と違って弟は常識人のビジネスマンって印象だ。
キラキラ王子様度はどちらも一緒だが。

「はぁ。」

「その・・・OPENまでの全てをお手伝い頂けないかと・・・。」

「・・・うちにですか?御社なら・・・親会社に言えばもっと大手とお付き合いがあるんじゃないですか?」

「まぁそうなんですが。その食品を扱っているうちが出店するのはフランチャイズ展開を考えたチェーン展開が多くてですね・・・。今回はその枠から外れるといいますか・・・その、一律の味ではなくて、オーナーシェフの持ち味を生かしたお店にしたくて。候補地は幾つか見つけたのですが・・・市場調査もまだでして、客単価の設定、回転率まだまだ詰めきれていないことだらけなのでお力をお借りできればと。」

「OPENはいつごろをお考えですか?」

「繁忙期の年末には食い込みたいです。」



仕事の話をどんどん進めていく二人を余所に、フラッと席を立って窓辺に行くヒチョルに気付き追いかける。


「ヒョン。」

「ん?」

振り返った顔は学生時代のそれとなんら変わらなくて、ホッとする自分がいた。

「ホントに、どうして俺に連絡したの?親会社に言えば事務所ぐらいいくらでも探してもらえたでしょ?」

「んー。どうしてだろうな。こういう面倒なこと、おせっかいにもしゃしゃり出て、こなして“三方よし”にすることが出来る奴ってお前しか思い浮かばなかった。」

「今・・・何気にディスられた気がする。」

「そうか?気のせいじゃね?」


静かに笑った顔が・・・その顔が・・・好きだった。
安心できる場所だったんだ。


「・・・元気そうだな。」

「うん。ヒョンも。」

「仕事、どうだ?」

「うん、面白いよ。畑違いなこともいっぱいあるけど、勉強になるし。なにより色々変わって俺に合ってるみたい。」

「色々やりたがりの、飽き性だから?」

「そ、飽き性だから。」



・・・良かった。以前と変わらない。僕らは・・・まだ繋がっていける。
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FF、SJ中心で・・・BL取り扱いです。

CPはイェウクを中心に・・・83はもちろん、2woon ウンシヘ マンネラインまでほぼ全てに萌える○態です。
まぁ"みんな違って みんないい”ってことで。

*作者の脳内でのお話ですので、当然事実と異なります。事実も都合のいいように解釈し捻じ曲げ、誇張します。苦手な方、取り扱い注意です。

紙媒体化はじめました。(カテゴリ『はじめに』・・・より『本棚』へどうぞ)

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